札幌市内の土地相続で損をしないためのポイントを専門税理士が徹底解説
札幌市内の土地相続で損をしないためのポイントを専門税理士が徹底解説
【札幌】で土地を相続する予定がある方、あるいはすでに相続が発生して「一体いくらの相続税がかかるのだろう…」と不安を抱えていませんか?
札幌市内で土地を相続する場合、その納税額を大きく左右するのが「路線価(ろせんか)」を使った土地の評価です。特に札幌は、中央区などの中心部や駅前通周辺の再開発による地価高騰が著しい一方で、郊外や傾斜の多い地域など、エリアによって土地の性質が全く異なります。
相続税申告における土地評価は非常に複雑で、専門的な知識がないと「本来払う必要のない税金」まで納めてしまうリスク(過大申告)があります。
本記事では、札幌の具体的な地域や事例を交えながら、路線価の正しい見方と土地評価の基本について、札幌相続税相談室Giraffe(トップページ)の税理士が分かりやすく解説します。
相続税を計算する際、現金や預金は「額面通り」の金額で評価されますが、土地はそうはいきません。土地の評価方法には「路線価方式」と「倍率方式」の2種類があり、どちらを用いるかは国税庁によって地域ごとに指定されています。
道路(路線)に対して付けられた1平方メートルあたりの価格(路線価)をベースに、土地の面積を乗じて計算する方法です。札幌市内の大半の市街地(中央区、北区、東区、白石区、豊平区、南区、西区、厚別区、手稲区、清田区の主要住宅地や商業地)は、この「路線価方式」が採用されています。
路線価が定められていない地域(主に郊外や山林、農地など)で用いられる方法です。固定資産税評価額に、国税庁が定める一定の「倍率」を掛けて計算します。札幌市内でも、南区や西区の山間部の一部、北区や東区の市街化調整区域(農地などが広がるエリア)などに一部見られます。
本記事では、札幌の市街地で最も重要となる「路線価方式」に絞って、その見方と具体的な評価手順を深掘りしていきます。
土地以外の財産も含めた全体的な評価方法や相続税の仕組みについては、こちらの相続税における相続財産の評価方法で網羅していますので、あわせて参考にしてください。
路線価は、国税庁が毎年7月1日に発表する「財産評価基準書(路線価図)」で確認できます。インターネットで「国税庁 路線価」と検索すれば誰でも閲覧可能です。
路線価図を開くと、地図上の道路に「300C」や「120D」といった数字とアルファベットの組み合わせが記載されています。これが路線価の正体です。
| 記号 | 借地権割合 |
|---|---|
| A | 90% |
| B | 80% |
| C | 70% |
| D | 60% |
| E | 50% |
路線価は「平米単価(m²)」です。北海道の不動産取引や日常生活でよく使われる「坪(つぼ)」単位ではありません。坪単価に換算したい場合は、路線価を 0.3025 で割る(または 3.3 を掛ける)必要がありますので混同しないようご注意ください。
札幌市内であっても、エリアによって路線価には大きな格差があります。
このように、まったく同じ広さの土地であっても、札幌市内の「どこにあるか」によって、相続税評価額が数千万円単位で変わってくるのです。「うちの土地はいくらになる?」「基礎控除を超える?」と気になった方は、まず札幌で相続税はいくらからかかる?基礎控除と判断基準を税理士が解説の記事でボーダーラインを確認してみることをおすすめします。
先ほどの計算例では、路線価に単純に面積を掛けましたが、実際の相続税申告でこれをやると、高確率で税金を払いすぎる(過大申告になる)ことになります。
なぜなら、世の中の土地はすべてが「綺麗な長方形で、平坦で、使いやすい土地」ばかりではないからです。国税庁のルールでは、土地の形状や使い勝手の悪さに応じて、評価額を引き下げてよいとする「補正(減価要素)」が認められています。
特に札幌や北海道の土地においては、以下のようなポイントで評価を下げられる可能性が非常に高いです。
間口に対して奥行きが異常に長い土地や、逆に極端に浅い土地は、建物の配置が制限されるため評価を下げることができます。
三角形の土地(台形地)や、L字型をした土地(がけ地や旗竿地)など、綺麗な四角形ではない土地は、利用価値が低いとみなされ、最大で数十パーセントの評価減が受けられます。
札幌市南区(藤野や真駒内、澄川など)や西区(宮の沢や山の手など)の山に近いエリア、中央区の宮の森・伏見といった高台の住宅地では、敷地内に「傾斜(斜面)」が含まれているケースが多々あります。また、条例で指定されている「がけ地」に該当する場合や、法面(のりめん)があって建築ができない部分がある場合、「がけ地補正」を適用して評価額を大きく下げることが可能です。
積雪の多い札幌において、「間口が狭い土地」は死活問題です。冬場の除雪スペースの確保が難しく、車の出し入れも困難になるため、当然宅地としての価値は下がります。相続税評価でも「間口狭小補正」や「奥行長大補正」によって評価を下げられます。
これらの補正を組み合わせることで、当初1億円だと思っていた土地が、7,000万円や6,000万円まで下がることも珍しくありません。
もし、相続した不動産がアパートやマンションなどの賃貸用物件である場合は、さらに大きな評価減(貸家建付地評価)が狙えます。詳しくは【札幌】賃貸不動産の相続税評価と節税ポイント:アパート・マンションオーナー必見の土地評価と北海道特有の留意点にて、冬の空室リスクも含めて解説しています。
路線価をベースに各種補正を行った後、さらに相続税を劇的に安くできる絶対に見逃せない制度があります。それが「小規模宅地等の特例(しょうきぼたくちとうのとくれい)」です。
この特例は、亡くなった方(被相続人)が住んでいた土地や、商売をしていた土地を、残された家族が引き継ぐ場合に、土地の評価額を最大80%減額してくれるというものです。
なんと、3,000万円の土地がわずか600万円の価値として計算できるようになります。札幌の一般的な住宅地であれば、100坪(330m²)という限度面積があれば、大半の自宅敷地をカバーすることが可能です。
ただし、この特例を受けるには「誰が土地を相続するか(配偶者なのか、同居していた子供なのか、別居の親族なのか)」によって非常に厳しい要件が定められており、1歩間違えると適用不可になってしまいます。
もし、将来に向けて少しでも家族の税金負担を減らしたいと考えているなら、生前のうちから対策を練っておくことが重要です。具体的な生前贈与の手法や注意点については、生前贈与で相続税を減らす方法|贈与税の基礎と失敗しない対策を税理士が解説で詳しく解説していますので、参考にしてください。
路線価の見方と、土地評価の基本的な流れをまとめると以下の通りです。
一見すると、自分でも計算できそうに思えるかもしれません。しかし、実際の土地評価では、「登記簿上の面積と、実際に使っている面積(現況面積)が違う」「道路と土地の間に高低差がある」「実は私道にしか接していない」など、路線価図を見ただけでは分からない落とし穴が山ほどあります。
私たち税理士が土地を評価する際は、必ず現地へ赴き、役所で都市計画法や建築基準法の制限を確認し、レーザー距離計などを用いて緻密な調査(現地調査)を行います。この調査のクオリティによって、評価額(=納税額)が数百万円、数千万円単位で変わるのが、相続税申告の本質です。
当事務所では、札幌・北海道の地域特性(冬の積雪、傾斜地、再開発エリアの動向など)を熟知した税理士・司法書士が、最初から最後まで責任を持ってお客様のサポートにあたります。
「自分の土地の正しい評価額を知りたい」「二次相続まで見据えた最適な遺産分割を知りたい」という方は、ぜひ一度、相続税の応用知識(一次相続・二次相続について)をご覧いただくか、当事務所の無料相談をご活用ください。
土地の評価ひとつで、残せる財産の額は大きく変わります。手遅れになる前に、まずは札幌相続税相談室Giraffe(トップページ)へお気軽にお問い合わせください。